転職支援ではなく“キャリア支援”。入社後を一緒に考えてくれるエージェント|株式会社SmartHR様
雇用契約や入社手続きといった労務手続きのペーパーレス化をはじめ、従業員情報の一元管理や蓄積されたデータの有効活用を支援する「SmartHR」を提供する株式会社SmartHR(以下、SmartHR)。2013年に設立された比較的若い会社でありながら、導入企業は50,000※社を超え、現在も拡大を続けています。
SmartHRでは、採用パートナーとしてIzulをご利用いただいています。Izulを導入するにいたった経緯や、導入後の状況変化について、SmartHR採用担当の西巻さん、藤原さんに伺いました。
<プロフィール>
西巻 典子(にしまき のりこ)さん:
大学卒業後、株式会社クイックに入社。人材紹介事業本部にて、化粧品・医薬品業界の人材紹介営業に約3年間従事。その後、自社採用チームに異動し、中途採用チームの立ち上げに従事。1年間で計90名の採用を経験。2019年2月より、株式会社SmartHRにジョイン。主にプロダクト側の採用(エンジニア・デザイナー等)に携わる。2023年1月からは、採用チームのマネージャーとして、チーム全体のマネジメントに従事。
藤原 咲穂(ふじわら さきほ)さん:
大学卒業後、出版雑貨メーカーにて、プロダクトの企画・進行管理を担当。その後、化学メーカーへ転職し人事職にキャリアチェンジ。新卒採用を軸に、採用広報・研修企画・労務・人材開発を幅広く経験。その後、IT企業にて新卒採用を経験し、2021年8月に株式会社SmartHRに中途採用担当としてジョイン。セールス職・カスタマーサクセス職等のビジネスサイドの採用を担当。
中田 潤一(なかた じゅんいち):株式会社Izul 代表取締役
https://izul.co.jp/consultants/nakata/
續 慶一(つづき けいいち):株式会社Izul 執行役員
https://izul.co.jp/consultants/tsuzuki/
量と質、どちらも妥協しない採用を
ーまずはSmartHRの事業内容を簡単に教えていただけますか?
西巻:「労働にまつわる社会課題をなくし、誰もがその人らしく働ける社会をつくる。」をミッションに事業を展開をしている会社です。人事・労務業務の効率化を軸に、蓄積された従業員データの活用を目指す人材マネジメント事業、「SmartHR」をより便利に活用いただくためのアプリストア事業などを行っております。
中田:SmartHRは社会課題にしっかりコミットしつつ、着実に成長している印象がありますね。急激な規模拡大を目指す企業のなかには、とにかく急いで人を集めることによって人の定着ができない企業も存在します。その一方でSmartHRは堅実かつ着実な採用を行い、人の定着とともに事業も成長している印象があるのですが、その実態はいかがですか?
西巻:事業拡大をしていくフェーズではあるので、人をたくさん採用していかなければならないという課題はもちろんあります。ですが、ただ人を増やせばいいという考えはなく、SmartHRでしっかり活躍できる人、SmartHRだからこそ成長できる人を採用したいという思いを根底に持っているので、無理な採用はまったくしていないんです。
特に面接に関しては「迷ったらNo Go」という言葉が社内にあり、全員が納得して採用することにこだわっています。「迷ったらNo Go」という言葉だけを聞くと、かなり選り好みした採用なのではと思われるかもしれませんが、そうではなく「どういう人と一緒に働きたいのか」を採用と現場でともに考え言語化する機会を多く設けて、納得感を醸成することを大事にしています。
續:成長フェーズにある企業において、採用の「量と質のバランス」は永遠のテーマですよね。その点SmartHRの採用担当の方は何を優先するべきかを見極めて採用をされているイメージがあります。
西巻:私たちは「量と質の両方をとる」がモットーですね。ここは私たち採用担当の頑張りどころではあるのですが、質を求めすぎて採用人数が少なくなってしまっては事業成長が止まってしまうし、だからといって、量を求めすぎて質を落としてしまうことは絶対にやりたくありません。どのような手段をとればこの両立ができるのかは、これからも研ぎ澄まして議論していかなければならないなと思っています。
中田:その一環としてなのか、SmartHRでは採用広報にも力を入れている印象があるのですが……。
西巻:うーん、実は「採用広報」に注力しているという意識はあまりなくて……。SmartHRではここまで採用に力を入れるフェーズよりずっと前から発信が多く行われていました。それは採用したいから発信しているというわけではなく、「社員がSmartHRのことをもっと知ってほしいと思ったから発信する」といった、社員主体の発信。採用担当から働きかけていたというよりは、もともと社内にそのような文化や風土があったんです。
現在は「採用広報」という役割を新設し、より発信を増やしていこうという段階にありますが、そのうえでも「今あるSmartHRをありのまま伝える」ということは意識し続けています。
求職者側、企業側、両面からの支援
―SmartHRに関わる採用エージェントはIzul以外にも多くあるかと思うのですが、採用エージェントに期待していることはありますか?
藤原:求職者に、「ありのままのSmartHRを伝えていただくこと」を期待したいです。SmartHRで大事にしている考え方のひとつに、「経営層とメンバーが同じだけの情報量と同じ価値観を持っていれば、意思決定が似てくる」というものがあります。そのため、情報のオープンさや透明性をとても意識しています。それは採用に置き換えたとき、求職者や転職エージェントへの情報提供の中でも体現するべきことだと思っています。なので、求職者と転職エージェント双方に対し、会社に関するあらゆる情報を積極的に開示するように心がけています。
續:積極的な情報開示ゆえに、その情報をいいようにとって「あの会社はいいイメージしかない」とSmartHRを希望される求職者って多いんですよね。でも実際、天国のような会社は存在しませんし、SmartHRだって課題を抱えている。そのギャップを埋めずに応募してしまうと、選考時点で採用担当の方のお手を煩わせることにもつながりますし、もし入社しても実態とのギャップにさいなまれてすぐ退社してしまうということにもなりかねません。開示されている情報を正しく理解し、求職者に「ありのままのSmartHR」を伝えることが私たちの役目だと思っています。
―実際にIzulをご利用いただき、よかった点はありますか?
西巻:求職者に対するグリップ力がとてもある転職エージェントだなと思っています。例えば、私自身が「求職者が面接でこんなことをおっしゃっていたのですが、何か詳細を知っていますか?」とIzulのコンサルタントさんに聞くと、「ああ、これはこうで……」とすぐに答えが返ってきます。思い返すと、「それはヒアリングできていませんでした」と返されたことって、ほぼほぼなかったなと。
また、求職者本人がまだ自己理解できていなかったり、悩んでいることに対して、コンサルタントさんそれぞれがしっかりフォローを入れている印象があります。そのフォローによって、私たち採用者側と求職者が実際に話す時には、しっかり自己理解や自分の考えがクリアになっているので大変助かります。
中田:ありがとうございます! 求職者に対しては繰り返し納得できるまで面談をするのがIzulのやり方です。コンサルタントと求職者は転職後もお付き合いをしている人も多いですね。
西巻:かといって、求職者側に偏りすぎていないのもIzulのいいところかなと思います。私たち採用担当側の思いや考えも理解し、同じ視座をもってお話ししてくださったり、時には屈託のないご意見をいただけるのでやりやすいですね。
―藤原さんはIzul経由でSmartHRに入社されていますが、利用者としてのご意見はいかがですか?
藤原:私は續さんに担当していただいて、エントリー前の棚卸しから実際に選考を受けていくまでの期間、ほぼ毎日のように面談や電話をしていた記憶があります(笑)。先ほど西巻さんが話されていたように、自分の中の課題感がクリアになってから転職活動にのぞめたというのはとてもいい経験でした。
自分がSmartHRで採用担当になってみて気づいたのは、転職活動のプロっていないということです。普段のお仕事で実績をしっかりと出されている方でも転職活動に向けた自己整理や棚卸しをしていないと、面接内で上手くアウトプットができないこともあると思います。その点Izulさんでは、面接に向けて自分ができる最大限のアウトプットができるよう支援してくださっていたんだなということを、いま改めて感じています。
西巻:そうそう、藤原さんが転職活動をしていた時ってちょうど社内も成長期かつ変化の大きい時期で、採用チームもバタバタしていました。当時、私は藤原さんの採用面接を担当しましたが、もしほかの転職エージェントさんからの紹介だったら、良いところを見逃してしまっていたかもしれないなと、今振り返ると思います(笑)
というのも、藤原さんを採用する時に求めていた人物像としては「経験豊富で中途採用の最前線でバリバリやってくれる人」だったのですが、藤原さんは当時中途採用の経験がありませんでした。ただ、續さんが熱心に採用チームの課題や求める人物像をヒアリングしてくださり、そこで藤原さんがどうワークできるのかを提案してくれた。その結果、ご縁があり入社いただき、今では大活躍してくれています!
續:自分が担当した求職者さんがこうして企業で活躍されている姿を見られるのはうれしいですね。Izulの支援って、正直とても細かくて、人によっては「面倒くさい」と思われてしまうところまでとことん支援します。だからこそ藤原さんのように一本軸の通った方を送り出せるのかなと思いますね。
藤原:「転職支援」をしていただいているというよりも「キャリア設計」をご支援いただいたという印象が強いです。転職のゴールは入社ではなく、大切なのは入社後にどういったキャリアを描きたいか、描ける選択をするか。今回ご支援いただいたことによってその考え方を改めて感じられました。
「効率のいい紹介」ではなく、「決めてくれる紹介」を期待
―今後Izulに期待することなどがあれば教えてください
西巻:ぜひ今後も、このスタイルを貫いてほしいですね。効率化が叫ばれる昨今ではありますが、そんな時代に流されず、採用業界における貴重な存在としてこれからも今のやり方にこだわりつづけて欲しいなと思います。Izulって、私たちが苦しい時についつい連絡をしたくなる存在なんです。「Izulさんならいい方を紹介してくださる、決めてくださる」と思って、期待して電話をかけちゃうエージェントなんですよね。これからもそんなパートナーであってほしいと思っています。
中田:私たちも周りのエージェントでは「そんな手間かけるなよ」と言われるようなことを地道にやっている自覚があります(笑)。企業側からそのように言っていただけるのはとてもうれしいです。
藤原:今後もご支援、何卒よろしくお願いいたします!
―ありがとうございました!
※ SmartHR上で事業所登録を完了しているテナント数(但し、退会処理を行ったテナント数を除く)