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「面接に落ち続けて絶望していた」信頼していた他社エージェントと作り上げたものは、伝わらない職務経歴書だった
「転職エージェントが多すぎて、どこを使えば良いのか分からない」
「とりあえず大手の転職エージェントに登録すればいいや」
転職を検討する際に、こんな風に考えた方も多いのではないでしょうか。
実際、厚生労働省が集計している「職業紹介事業報告」によると、2013年以降は人材紹介事業を行う企業は増加し続けているそうです。転職自体がスタンダードになりつつある世の中において、転職エージェントを利用することもかなり身近になっていると思います。
今回ご紹介するのは、Izulに来る前に別の大手転職エージェントを利用されていたNさんの転職活動です。別の大手転職エージェント会社にて連続で面接に落ち続け「人生に絶望していた」というNさん。Izulに相談いただいた時に分かったことは「魅力が伝わらない職務経歴書になっている」ということでした。
転職活動の再スタートを決意し、改めて自分自身の価値観や仕事内容を整理。最終的に複数社で内定を勝ち取り、心から納得して行きたいと思える企業に転職されました。そんなNさんの大逆転劇を、実際の書類もお見せしながら弊社コンサルタント植草と振り返ります。
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エージェントの言う通りに準備しても面接通過できなかった
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―はじめに今までのキャリアを教えてください。
Nさん:新卒で日系自動車メーカーに就職し、中小企業代理店に対しての新車卸売業務を4年していました。担当CLは中小企業約60社ほどで、取扱台数を増やしていただくため、訪問営業活動を主に行っておりました。
―転職を考えられたきっかけや理由はなんだったのでしょうか?
Nさん:きっかけは、もっと目の前のクライアントに役立つ仕事がしたいと思ったことです。1社目では成長実感の無さや、年功序列の組織風土への息苦しさを感じていました。
有形商材の営業のため型が決まってしまっており、同じことの繰り返しの業務によって、やりがいも感じづらい上に市場価値も上がっていかない。組織風土もしっくりきておらず、もっと風通しがよい環境で働きたいと考えた形です。
植草:コロナの影響もありましたよね?生産ラインが止まったのもきっかけとして大きかったんですよね。
Nさん:そうなんです。自動車の販売を通じてでなければ顧客貢献できない中で、生産ラインが止まってしまうと、もう何も貢献することができないと感じてしまったんですよね。そのもどかしさや悔しい気持ちが転職の原動力になりました。
―ありがとうございます。Izulにはホームページ経由でお問い合わせいただいたと思うんですけど、どんなきっかけで弊社を知って頂いたんでしょうか?
Nさん:元々は別の転職エージェントを利用して転職活動をしていたんですが、受けていた6社全てで書類通過止まり・一次面接で落ちてしまっていました。そこで面接の練習を何度もしてくれる転職エージェントを探していたところ、SNSで見つけて問い合わせを入れました。
―元々使われていた他社転職エージェントでは面接練習はしなかったんですか?
Nさん:そうですね。面接対策をしたいという要望はお伝えしていたんですが、「場数を多く踏めば慣れる」と言われ、具体的な面接対策は出来ずじまいでした。そして不合格という結果だけが残ってしまったことと、もう1度同じ企業を受けるためには1年以上間隔を開けないといけないこともあって不安が増し、他の転職エージェントを探していた経緯です。
―そうだったんですね。植草との初回面談の時はどんな感想を持ちましたか?
Nさん:真摯に対応してくれる、と感じました。面談に要して下さる時間も、私の話を引き出す時間のかけ方も全然違いましたね。
前の転職エージェントとうまくいかなかったという理由で問い合わせしているので、めんどくさい求職者だと思われてしまうのかな、と正直思っていました。実際にはそんなことは全く感じさせないくらいしっかり受け入れてくれて、お話も聞いてくださったので、非常に安心感がありましたね。
植草:Nさんは義理堅く真面目な方なので、私との初回面談後に、元々利用していた転職エージェントに仁義を通されたんですね。
その時に転職エージェント側から「もうエントリー済みなので辞退できません」といった趣旨の回答をされたと言われた時のことが忘れられません。私からエージェントに問い合わせをしてみると、実はエントリー自体そもそもされていなかったことが分かって。
―ええ?!そんなことがあるんですね。
Nさん:本当にびっくりですよね。面接の対策が必要だと思うので時間を取ってほしい、とお願いしても対応いただけなかった上、嘘を伝えられていたということがとてもショックで、裏切られたような気持ちになってしまいました。そこで転職エージェントを変えることを決意しました。
―なるほど、そしてIzulの支援がスタートしたんですね。
Nさん:そうなんです。そこから5ヶ月の伴走をしていただきました。面談も20回はしてもらったと思います。
水口:今から振り返ると、当時と現在って別人くらい違いますよね。当時のNさんは表情も今より少なくて、人生に絶望していた印象があります(笑)。
ここまでスムーズにも喋れてなかったですよね。
Nさん:自分でもそう思います(笑)。
当時26歳の自分からすると、面接に落ち続けたことが相当ショックで、これからのキャリアが閉ざされた感覚でした。転職エージェントの方からは面接すればなんとかなりますよって言われていたのにも関わらず、ボロボロにやられるのでそりゃそんな気持ちになりますよね。縋るような気持ちで植草さんとお話しさせていただいてましたね。
植草:面談回数を重ねていくうちに、Nさんの人柄がとても伝わってきて、力になりたいという思いが増していきました。
Nさんは一言で言うと、「本当に頑張り者のいい奴」なんですよ。あんまり恵まれない家庭環境の中から這い上がって一流大学に合格し、運動部で揉まれながら頑張って。その後入社した会社では恵まれないマーケットの部署に配属されたものの、大学時代のようにもっと熱く働きたい、という想いを持っていたNさんの歴史が、私個人の支援したいという想いに繋がっていったのだと思います。
伝わらない職務経歴書の改善
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―Izulの伴走が始まってから、職務経歴書を大幅に書き換えられたと伺いました。今改めて元々の職務経歴書を見られてどうでしょうか?
Nさん:今見ると全然魅力が伝わらないな、と。それっぽく書いてはいるんですが、仕事内容を知らない人には伝わらない表記になってしまっているんですよね。
例えば、営業の工夫点。自分の担当している60社を3象限にセグメント分けしているんですが、事業を知らない人から見たら戦略差分や狙いが伝わらないと思います。
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植草:これって1個目の転職エージェントからはどんなアドバイスを受けていたんですか?
Nさんの話を聞いて一緒に整理をしていったのか、セグメント分けを行ったと書いてくださいと指示があったのかでいうと、どっちが近いですか?
Nさん:後者のほうが近いかなって感じですね。私自身がマーケットから分析してセグメント分けしたわけでも、実際に頑張った内容でもなくて、転職エージェントの方に言われた通りに作ったというのがリアルな内情です。
植草:求職者の話を聞いて整理をしていくというよりは、どちらかというと既存の型にはめた経歴書を準備していく転職エージェントだったんでしょうね。
―先程「改めてみると魅力が伝わらない」と仰っていましたが、当時のNさんは、この職務経歴書について疑問を感じていましたか?
Nさん:いえ、恥ずかしながら特に疑問を持っていませんでした。
とにかく「転職エージェントの方に見てもらって作ったものだ」という点に安心感を持っていました。私自身初めての転職で、仕事を人に伝えるときに、自分が頑張ったことをどうしたら正しく伝えられるかということが分かっていなかったので、当時はこの職務経歴書が良くないということが全く理解できていなかったです。
―もう一つ、こちらが最終的に出来上がったものですね。植草と一緒に作りあげたと思いますが、今比べてみてどうですか?
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―植草視点ではこの職務経歴書を一緒に作るにあたって注力していたポイントなどはありましたか?
植草:Nさんの強みや個性をしっかり引き出すことを意識していました。Nさんは、ただ訪問数をこなすだけの営業をしていたわけではなくて、そこから質にこだわっていたっていうところがすごく大きなポイントだったと思うんですよね。
特に注力個社への伴走がNさんの人柄や強みが非常にわかるエピソードなんですが、これが当初の職務経歴書だとまるっと抜けてしまっていたんです。注力個社にがっつり入り込み、課題解決をして、win-winの関係を作っていくというNさんの強みをエピソードとして職務経歴書に落とし込めたのは非常によかったなと思います。
―強みがしっかり表現されていて、同じ人と思えないような職務経歴書になっていますね!当初面接で落ちてしまっていたとのことでしたが、今回は面接対策はされたんでしょうか?
Nさん:職務経歴書を完成させるまでの間にかなり深掘りしてもらったことで、面接で話す土台が出来上がっていたので面接対策らしい対策はしてないんですよね。とにかく、エピソードの深掘りをしながら、仕事の棚卸しを徹底的にしていきました。
―そのエピソードは面談する中で自然と出てきた話なのか、深掘りを重ねた結果出てきた話なのかでいくとどっちなんでしょう?
Nさん:植草さんにかなり深掘っていただいてようやく出てきたエピソードですね。私自身、どういった内容のエピソードが評価されるのかという基準が分かっていなかったため、かなり時間を要しました。
―どんな問いかけでエピソードが出てくるようになったかって覚えてますか?
Nさん:例えば、「コロナ禍で財務達成が厳しい中でも目標数字を達成していますよね。これって何かやっていたことはあったんですか?」みたいな話から深掘って、「実施した打ち手が具体的にはどういう内容で、競合他社の打ち手とどう違うのか」といった順番で一つずつ棚卸していきました。
植草:仕事の棚卸しをする時にはNさんの自己分析も終わっていて、エントリーしたい企業も決まっていたので、その企業に求められるポイントを抑えた深掘りをしていきましたね。Nさんの場合は、クライアントの課題解決プロセスを重点的に棚卸していきました。
―こうやって聞いているとしっかりネタをお持ちだったという印象なんですが、最初から見えていたものではなく、深掘りを重ねた結果出てきたような感じなんですね。
転職で未来も性格も明るくなった
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―転職活動の結果、複数社から内定を獲得されたんですよね。最終的な会社選びはどのようにされたんですか?
Nさん:元々は人材業界という軸で探していたんですが、植草さんが私の人柄や志向性を理解した上で現職(IT企業の住宅領域営業職)を提案してくださり、内定を頂いたので、この企業に決めました。
元々は興味を持っていない業界・職種だったんですが、植草さんから社内の詳しい情報も教えていただいたことで、不安なく意思決定することができました。
植草:自己分析やキャリアの棚卸しを通して、Nさんの将来のビジョンを満たせそうかどうかという軸で企業をピックアップさせていただきました。恐らく、Nさんが元々利用されていた転職エージェントと求人提案のラインナップも変わっていると思います。
意思決定の軸も当初の「人材業界で人に寄り添う仕事がしたい」というところから、「弱い企業に寄り添って一緒にwin-winを作っていきたい」といった内容に変化していてます。求職者のありたい姿を言語化し伴走する、Izulらしい支援ができたんじゃないかなと思っています。
―転職して1年ほど経過していますが、状況はいかがですか?
Nさん:非常に楽しく、前向きに仕事をさせてもらっているなと感じます。転職後も見据えた支援をしてくださって、本当に感謝しかありません。
植草:Nさん、周りから明るくなったって言われるんですよね?
Nさん:そうなんです(笑)。
妻からも前職の友人からも、見違えるほど明るくなったよねと言われますね。
植草:たまに支援後もNさんとご飯に行くんですが、会うたび仕事の話を目をキラキラさせながら話してくださるのが、とても嬉しいです。
―もしよかったら、今後のキャリアビジョンややってみたいことがありましたら教えてください。
Nさん:シンプルに活躍していきたいです。
目の前のクライアントさんの課題を解決するのはもちろんですけど、その先にある業界の問題も少しずつ解決できるようにチャレンジしていきたいなと思っています。現職は手を挙げれば色々挑戦させてくれる環境がありますので、どんどん挑戦して、結果を出して、成長できるように頑張ります!
―ありがとうございます。本当に現職のカルチャーにすごくハマっている感じがしますね。最後に、Izulの支援を振り返っての感想を教えてください!
Nさん:転職に心から満足していますし、植草さんはじめIzulの皆さんにありがとうございますとお伝えしたいです。
先ほどからもお伝えしているんですけど、支援が本当に手厚かったです。植草さん以外のコンサルタントの方も面接対策などでご支援くださって、Izulという会社全体で支えてくれていると感じていました。また、植草さんと転職後も会いたいと思えるぐらいの関係性になれたことも本当に財産です。
植草:Nさんと私は経歴的にも性格的にも少し似ている部分があるかなと思うので、Nさんが生き生きと働いてくれていると、僕も心から嬉しいです。
Nさん:転職活動を頑張っているもののなかなか結果に繋がらない方は、Izulさんで相談していただきたいなと、心の底から思っております。
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